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みごとの武者ぶりを見送りて、声こわづくろいしていかめしき中将の玄関にかかれる山木は、幾多の権門をくぐりなれたる身の、常にはあるまじく胆たん落つるを覚えつ。昨夜川島家に呼ばれて、その使命を託されし時も、頭かしらをかきつるが、今現にこの場に臨みては彼は実に大なりと誇れる胆きものなお小にして、その面皮のいまだ十分に厚からざるを憾うらみしなり。
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